ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用する際には、入力内容を工夫することで望ましいアウトプットを出力させるプロンプトエンジニアリングというスキルが重要になってきます。
同じような内容であっても、プロンプトの書き方次第で生成AIから返ってくる出力が変わってきます。
とは言っても、適切なプロンプトの作り方を試行錯誤するのは大変です。
そこで、このページでは、プロンプトの文例集を掲載しているサイトpromptiaを紹介します。
ちなみに、具体例ではなくプロンプト設計に関する考え方などの情報源については、下記noteがよくまとめられたリンク集となっています。
プロンプトエンジニアリングガイドをまとめました note 2025/2/8閲覧
プロンプト文例集
promptiaは「ChatGPTなどで使える文例集」を掲載しているサイトです。
ChatGPTと銘打っていますが、Geminiなど他の生成AIでも当然活用できます。
多種多様なプロンプト例が用意されており、「天気予報を元にした服装アドバイス」といった生活のアドバイス的なものから、「文章を推敲・校正・リライトさせる」といった作業的なもの、さらには「マーケティング戦略を一緒に考えてもらう」といった創造的なものまであります。
実際に必要な文例そのものが無くても、類似例の書き方を参考にすることで、プロンプトの改善に役立ちます。
たとえば、「組織の変革をマネジメントする」では、以下のように項目ごとに区切り、箇条書きで条件を書き、さらに出力形式を表形式で列名まで指定しています。
このようにプロンプトを書くことで、生成AIに表形式で出力させることができます。
以下は、書き方の枠組みを抜粋したものなので、詳細な書き方は出典ページをご参照下さい。
【組織の課題】
"""
・(中略、課題について箇条書きで記載)
"""
【指示文】
上記の{組織の課題}に取り組むにあたって、 (条件〇〇)で挙げてください。
【思考指針】
・(中略、出力条件について箇条書きで記載)
【出力形式】
{表形式} |コッターの8段階|実施案|注意点|発信メッセージ|
※ただし、繰り返しや余計な説明は不要です。結果の表だけを出力してください。
出典:組織の変革をマネジメントする promptia 2025/2/8閲覧
また、「RFM分析による顧客セグメントごとのアプローチ方法」では、テーブルデータ(表形式のデータ)を与えて、それを元に分類タスクを指示しています。
はじめにテーブルデータを与えて生成AIにはOKとだけ返事させ、その後に具体的な指示を出しています。
このようなプロンプトを書くことで、表形式のデータを元に生成AIに分類タスクを実行させて、結果が表形式で得られます。
以下のデータを読んだら「OK」とだけ答えてください。
【顧客の購買データ】
顧客ID 最近の購入日 購入頻度(回) 購入金額(円)
C001 2024-01-30 10 5000
(中略)
今のデータに対してRFM分析を用いて、全ての顧客を(具体的なセグメント名を列挙)などのセグメントに分類して、以下のような表形式にまとめてください。
但し、外部拡張やPythonは使わないこと。注釈や説明や繰り返しも不要です。【出力する表形式】
|セグメント|解釈|全ての顧客ID|R値|F値|M値|出典:RFM分析による顧客セグメントごとのアプローチ方法 promptia 2025/2/8閲覧
面白いのは、「Googleカレンダーに予定を登録するリンクを作る」です。
生成AIから返ってくるURLをクリックするとGoogleカレンダーの予定設定画面が開き、必要な設定がなされて後は保存するだけという状態になっています。
あとは予定を保存すると、(今Chromeを開いている)自分のアカウントのGoogleカレンダーに予定が追加されます。
【予定】
(年月日)の(開始時刻)から(終了時刻)に、 (住所)にある(ビル名)の(会議室名)で(イベント内容)を開きます。 参加者はレジュメを持参すること。
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上記の予定を Googleカレンダーに登録するための URL文字列を作成してください。 ただし、時刻は日本時間で書かれていますので、時差を修正して、 マルチバイト文字は、絶対に適切にURLエンコードして、 正しいか二度確認してから出力してください。 外部拡張やPythonは使わないでください。 注釈や説明や繰り返しは不要です。 結果となるURLのみを出力してください。
他にも、プログラミング関係(例:HTMLコードの下書きをさせる)や言語翻訳(例:多言語に一括して翻訳する)など、様々なタスクについてプロンプト文例が掲載されています。
このような文例集からプロンプトの「書き方」を真似することで、自分が求めるアウトプットが返ってきやすくなります。
参考文献
プロンプトエンジニアリング 株式会社野村総合研究所 2025/2/8閲覧
promptia 2025/2/8閲覧
プロンプトエンジニアリングガイドをまとめました note 2025/2/8閲覧